Entries from 2015-01-01 to 1 year

安保法制反対デモを政治学でとりあえずみてみる。

ここ最近、立て続けにオーディエンスの多くが大学生で、彼ら/彼女らの前で話すという機会がありました。 話す内容そのものとは直接に関係ないのですが、時節柄、その関心は若者と政治に集まっていて、中でも「デモ」について関心が高いということが伺えまし…

「野党とは何か」。

1993年の自民党の下野、続いて自公政権の時代、2009年の政権交代選挙、続く2012年の自民党の政権奪取――日本でも、自民党の一党優位体制が崩壊してから一程度の時間が経ちました。 2012年から政権を担っている自民党政権はいまのところ堅調のようですが、少な…

写真家サルガドの旅道。

いよいよこの8月に映画『セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター』が封切になります。 映画「セバスチャン・サルガド / 地球へのラブレター」公式サイトsalgado-movie.com 報道写真家セバスチャン・サルガド追った記録映画 「父は世界の希望を見いだし…

大学での政治の「教育」を考える。

先のBlogosのエントリに日比嘉高「「自民党サークル」はありなのか――18歳選挙権と大学の中の政治」がありました。 「自民党サークル」はありなのか――18歳選挙権と大学の中の政治 ここで日比氏は、一般論として大学生が政治に関心を持つことは良いことだとし…

「内山秀夫遺稿集刊行委員会」御中

謹啓 惜春のみぎり、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。 この度は編『内山秀夫 いのちの民主主義を求めて』(影書房)を御恵投いただきましたこと、厚く御礼申し上げます。 刊行に当たっては、これまで何度か電子メールでやりとりをさせて頂いてお…

「吉田徹のフライデー・スピーカーズ」三角山放送局(5月29日)でした選曲。

「こんにちわ、吉田徹のフライデー・スピーカーズです」というのも、5月で二回目になりました。まだ慣れません、誰にも向かって喋らないという、このラジオというコミュニケーション。 FM76.2Mhz 三角山放送局 internet radio from sapporowww.sankakuyama.c…

「くじ引き民主主義」を考える。

去る統一地方選挙では、選挙の結果云々よりも、その前から無投票選挙の多さが注目されていた。千葉県や埼玉県などの首都圏でも無投票選があったから、地方に限った話ではない。道府県議選では選挙区の33.4%、総定数の21.9%が無投票で選出され、これは記録…

「右傾化」は「左傾化」とともに。

4月11日の朝日新聞(朝刊)で掲載された「右傾化」についてのインタビューに刺激されたわけではありませんが、「右傾化」を論じる場合は、国を問わず、中々に難しいものがあるようです。 (耕論)「右傾化」 三浦瑠麗さん、平沼赳夫さん、さやわかさん:朝日…

「『55年体制』に政治の本質をみる」(大阪版 毎日新聞夕刊3月26日付「ぶんかのミカタ」より転載)

今では誰もが当たり前に使う「55年体制」という言葉は、半世紀も前に政治学者の故升味準之助氏が発案したものだ。彼は「現在の政治体制の構成がいつできたかときかれれば、私はためらわず1955年と答える」とその論文「1955年の政治体制」(1964年)で書き、…

青少年の国際意識比較調査(フライデースピーカーズ/三角山放送局で話したこと)。

この間は、FMラジオの三角山放送局(@札幌)での初メインスピーカーでした。2時間の番組ですが、曲とCM入れれば実質トークの時間は1時間強、意外とすぐに終わってしまいます。 <a href="http://www.sankakuyama.co.jp/" data-mce-href="http://w…

北海道知事選公開討論会観戦記、もしくはイグナティエフの新刊。

去る3月19日に、札幌は道新ホールで現職知事の高橋はるみ候補者と共産党を含む野党からの公式・非公式の推薦を獲得した佐藤のりゆき候補者の公開討論会を傍聴してきました。北海道新聞の招待企画で、そうでもなければ、深夜のテレビ放送か、ネットで観たに…

曽野綾子氏が問題提起したこと

論じ尽くされた感はありますが、先の産経新聞での曽野綾子氏のコラム「『適度な距離』保ち受け入れ」での南アフリカのアパルトヘイトに賛意を示すような言説はもちろん容認されるようなものではないでしょうし、それ以上に南アで融和に努めてきた関係者の努…

テロと左派、フランスより。

先のマイケル・ウォルツァーの論考「イスラム主義と左派」に続いて、Slate.frに掲載されたフランスの政治学者ローラン・ブヴェの「シャルリ・エブドという最悪の事態を二度と生まないために必要なこと」をシノドスにアップしてもらいました(岡本託さんとの…

「ポスト世俗化」論からみる宗教原理主義の逆説

時事通信が発行する電子媒体E-Worldに「宗教への深い理解が唯一の道─宗教原理主義はなぜはびこっているのか?」と題した論考を寄せました(会員制 時事通信社 Janet提供。そのうち朝日新聞のWEB新書内でも単独購入できるそうですhttp://astand.asahi.co…

マイケル・ウォルツァー「イスラム主義と左派(Isalamism and the Left)」

「シノドス」で、政治哲学者のマイケル・ウォルツァーが自身が編集に携わっている米Dissent誌(オンライン版)に寄せた「イスラム主義と左派(Isalamism and the Left)」を訳出しました(高波千代子さんと共訳)。 イスラム主義と左派――シャルリ・エブド襲…

パリ日仏高等研究センター研究フェロー募集のお知らせ

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シャルリ・エブドの襲撃事件について。

1月に起きたパリの「シャルリ・エブド」編集部襲撃と一連のテロ事件について、詳しくはシノドスに書きました。 移民、宗教、風刺――フランス・テロ事件を構成するもの / 吉田徹 / ヨーロッパ比較政治 | SYNODOS -シノドス- 風刺、移民、宗教の何れもが縁遠い…