メディア・アンビシャス:講演会とシンポジウム

賛同人になっている「メディア・アンビシャス」(安直なネーミングはご容赦)の講演会+シンポジウムが開催されます。
「メディア・アンビシャス」は、特定の報道や番組を会員相互で推薦しあい、表彰することで、「質の良い」メディアへと流れを作っていくことを目的にしています。

「メディア・アンビシャスの目指すもの」
民主政治のあり方が問われている今、私たち市民が自ら情報を集め、政治や社会に対して態度を決定することが求められています。私たちが直接見聞きできる範囲はごくわずかであり、情報を得るためにメディアは不可欠です。したがって、これからの政治を立て直すためにも、メディアは決定的な重要性を持っています。この間、様々な出来事が新聞やテレビをにぎわせました。

たとえば、小沢一郎民主党代表の政治資金をめぐる問題。北朝鮮の「ミサイル」発射。メディアはこれらの事柄について、どこまで多面的に伝え、真相に迫ったのでしょうか。メディアが政府の流す情報をそのまま国民に伝え、特定の世論を形成することに荷担しているのではないかという疑いをぬぐうことはできません。

メディアが権力の意に添ってステレオタイプを作り出す時、民主政治は崩壊します。自由で多様なメディアを作り出すことは、情報の消費者である私たち自身の役割です。ステレオタイプに陥るメディアを批判すると同時に、優れた報道を行ったメディアを市民の側から高く評価し、力づけることこそ、健全なメディアを作り出すための鍵となります。このような問題意識のもとに、メディアに関心を持つ市民の自発的な運動として、メディアアンビシャスを立ち上げました。

北海道を中心として、優れた報道を行うメディアを励まし、情報を共有する試みを広げていきたいと思います。同時代に関心を持つ市民の方々の参加を呼びかけます。       2009年4月 山口二郎

■日 時 8月14日(金) 14:00〜17:00
■内 容
 14:00〜 今野勉氏講演「テレビの嘘を見破る」 
 15:00〜 シンポジウム「メディアよ、大志を抱け!」
   パネラー/今野勉
        山口二郎(北大大学院教授・メディアアンビシャス世話人代表)
        林健嗣(STV・MP室専任局長・放送人の会)
        往住嘉文(北海道新聞編集委員)
   司 会/樽見弘紀(北海学園大学教授・メディアアンビシャス世話人
■場 所 紀伊國屋書店札幌本店1階インナーガーデン
   (札幌市中央区北5条西5丁目sapporo55ビル)
■入場無料
■主 催 メディア・アンビシャス
■問合せ シアターキノ(011-231-9355)

今野勉
テレビマンユニオン取締役副会長、武蔵野美術大学映像学科教授
演出作品:「七人の刑事」「遠くへ行きたい」「NHKスペシャル」
  「欧州から愛をこめて」「真珠湾奇襲・ルーズベルトは知っていたか」
   など多数  98年長野オリンピック開・閉会式プロデューサー
主著:「テレビの嘘を見破る」「テレビの青春」など

<今野さんからのメッセージ>
「テレビの嘘を見破る」は、制作者と視聴者をつなぐ新しいメディア・リテラシーを目指したものです。現在、テレビ・ドキュメンタリーの制作者たちは、様々な危機感を持っています。その危機を乗り越えるには、視聴者の支援が絶対的に必要とされるような局面になっています。そういう意味で、「メディア・アンビシャス」という理念の提唱は、まさしく時宜に適ったものと私は受け止めています。
これまでの視聴者に欠けていたものは「私たちのメディア」という理念であり、制作者に欠けていたものは「市民社会でのメディアの役割」という理念である、と私は思っています。制作者と視聴者
を、共に市民としての感覚でつなぐ理念と運動が、まさしく今、必要とされているのではないでしょうか。

※参加は無料ですが、会員限定です。(当日会場でも入会受付します)
 年会費:一般 3000円 学生 1000円
 入会申し込み:メール staff@media-am.org
        FAX 011-231-9356
 ホームページhttp://media-am.org/からも申し込めます