誰に電話するか。
貨幣は万能で不思議だ。
「好きだよ、っていう言葉は何百回でもいってほしい」
VodafoneのLOVE定額という商品。
「電話で救える笑顔がある」
NPO法人「世界の子供にワクチンを」が電話での募金を
呼びかける。
前者は月々315円、後者は一回300円。15円差は消費税分
だから実質同額だ。
LoveとAgapeという対極にあるものであれ、貨幣価値では等価で流通する。
315円の価値とは何だろうか。
それは岩井克人のいう商業資本主義だけではないはずだ。
その向こうにあるものに立つ問いかけではないのか。
この2つが立て続けにCMで流れると居た堪れないと同時に狐につつまれた気持ちに、電話のプッシュボタンを押しつつ、ボクはなる。