女性キャスター、というかボクの危機。
我が愛するフランス2の週末のニュース・キャスターであるベアトリス・シューンベルグさんが危機に陥っている。
というのも、彼女は昨年現内閣の雇用相であるボルロー氏と結婚した(二回目である)。ちなみに彼女は87年からTV局サンクでロシア特派員も勤めた実力派なんである。
ところが大統領選を迎えて、選挙期間中は彼女を降板させる、という通達が局内で出されたのである。報道上の客観性を保つため、ということである。フランスのTV報道は、政治に関してはつとに厳格であることは余り知られていない。
そう、しばらくしたらボクは毎週末楽しみにするシューンベルグさんを
みられなくなるのである(ネットでみられるんですねhttp://jt.france2.fr/20h/)。
そんな懸念を共有したのかどうかは知らないが、与党UMPの議員有志が「降板させるべきでない」という署名運動を開始したという。
選挙が終われば復帰する予定だというので、一安心ではある。しかし、万が一ボルローが首相にでもなった日にはまたひと悶着起きる懸念がある。政局なぞより、ボクはその方が不安なのである。
ちなみに、フランスでは女性ニュースキャスターと政治家のカップルは以外と多い。前のジョスパン内閣の蔵相のストロス=カーンはアンヌ・サンクレールという素晴らしい青の瞳を持ったキャスターと結婚したし、やはり社会党の国境なき医師団の創設者であるクシュネール氏はオクレントという、親欧州統合主義者の女性ジャーナリストと一緒になっている。
はて、憲法改正案が制定されたとして、その時後藤正純が閣僚になっていたとして、水野真紀を大河ドラマから降板させろ、などという話に日本はなるだろうか。