ナウカ。
ナウカ書店が倒産したという。
ナウカ=科学といえば、ロシア語書籍の取次店としてその筋では知らない人間はいないし、分厚くも見やすい目録と人の良い営業さんでお馴染みだった。
共産主義イデオロギーの崩壊とアマゾン進出での二重苦だったのだろうか。
研究費でのアマゾン決済が可能になり、何時入荷するのか解らない洋書屋を無視して、急ぐ場合はどんどんアマゾンで購入するようになってしまった。
それでも、洋書取次ぎ屋さんは、研究者にはなくてはならない道先案内人である。あの本と、あの時、あの場所で出会ってなければ、あのアイディアも文章も書けなかっただろう、というのは沢山ある。
ナウカに借金をしていないのが幸いだ。そうだとしたら、ボクは至極後悔したに違いないから。