「リーダーシップの比較政治学」
日本比較政治学会編『リーダーシップの比較政治学』(早稲田大学出版部)が発刊されました。
年報では「『選択操作的リーダーシップ』の系譜−ミッテランとサッチャー」なる論文を投稿しています。
「選択操作(heresthetic)」とは、もともと米政治学者のW.ライカーによる概念で、新しい次元を切り拓くことによって権力を追求する「政治による芸」だと定義されています(Riker,The Art of Political Manipulation,1986)。吉田論文は、この概念をリーダーシップのひとつとして再定義を試み、サッチャーとミッテランという同時代の稀有な政治家2人にこの種のリーダーシップスタイルを見出そうとしたものです。
私にとっては、イギリス政治にも片足を突っ込むことになり、本格的な「比較政治」の論文となりました。非学会員の関係者の皆様には別途御案内をさせていただきますので、忌憚ない御批判・御意見を頂戴できれば幸いです。