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本―頂きもの。

ちょっとの間に随分と頂いた本が溜まってしまいました。
大変失礼なことですが、まとめてご紹介させていただければと思います。

?少し前ですが、訳者の小舘尚文さんから「ポリティカル・アニマル―『政治家』という奇妙な種族の生態学」を頂戴しました。

ポリティカル・アニマル―「政治家」という奇妙な種族の生態学ポリティカル・アニマル―「政治家」という奇妙な種族の生態学
(2007/10)
ジェレミー・パックスマン

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これは正直言って面白い本です。
英国議会政治がどのように実際は運営されているのかを知るのに格好の教科書にもなるし、またこれを通じてどのように「奇妙」なのかが、イギリス人ジャーナリストらしいタッチで描かれています。議会・政党に関する制度的な本はあっても、その内実がわからなければ半分も解ったことになりません。そうした意味でもこの本は貴重です。
願わくば、同種の本の各国編があれば、楽しいのに、と思います。

?土倉莞爾先生より、お約束いただいていた御著書『遠いフランス』(関西大学出版部)も頂戴しました。
やはり先輩研究者の「自伝的研究の足跡」を読むのには大変楽しいものがあります。「こういう環境や影響を受けてきたんだな」とか、「あの論文はこういう関心から出てきたのだな」とか、「あ、同じところで苦労するものなんだな」、と色々な意味で勉強になるのです。最近、やはり「Pourquoi la France?(なぜフランスか?)」という米の仏歴史学者の自伝的省察も読みましたが、同じことです。(欧)比較政治学者必読の「Story of Profession」もそうですが、この種の本を読むと常に勇気と反省の材料を見つけることができます。私家版でもいいですがもっともっと、日本でもこの類の本があってもいいかな、と思います。

?本ではありませんが、川嶋周一先生より「創文」07年7月号と「欧州共通農業政策の成立とヨーロッパ統合の政体化―コミトロジー・システムの成立・拡散の考察から」(「政経論叢」第76巻1・2号)を頂戴しました。
前者は、著書『独仏関係と戦後ヨーロッパ国際秩序』の特集号という、とてもとても贅沢な企画でした。後者は私が聞き逃してしまった06年の比較政治学会での報告ペーパーを活字にされたものでした。注釈でもお書きになっていますが、これまで十分に活用されてこなかった感のある理事会の一次史料を用いておられ、学会報告にそこまで中々手の回らない私としてはもう脱帽に脱帽、といった感です。有難うございました。

?続いて欧州統合関係で宮下雄一郎さんより「EUの国際政治−域内政治秩序と対外関係の動態」を頂きました。

EUの国際政治―域内政治秩序と対外関係の動態 (叢書21COE-CCC多文化世界における市民意識の動態 27)EUの国際政治―域内政治秩序と対外関係の動態 (叢書21COE-CCC多文化世界における市民意識の動態 27)
(2007/12)
田中 俊郎

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宮下さんは第6章「ジャン・モネと欧州統合―「モネ・メソッド」の効用と限界」を寄稿されています。おそらく現地で進められている研究論文の一旦かと推測しますが、モネとド・ゴールの関係性に着目した点から多くを知ることができました。先日の北大法学部での遠藤先生の報告と併せて読んで、モネの理解がより進んだような気がします(それでも、モネと人間性が違うのかいまひとつ消化しきれない自分がいます)。

?また、伊藤武先生より宮島・若松・小森編「地域のヨーロッパ―多層化・再編・再生」も頂きました。有難うございます。

地域のヨーロッパ―多層化・再編・再生地域のヨーロッパ―多層化・再編・再生
(2007/11)
宮島 喬

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何であんなに忙しいのに、ここまでプロダクティブでいられるのだろうか、といつも感嘆をしています。今回は「領域性」の概念に注目された玉稿ですが、常に「枠組」や「理論」と現象の緊張関係を大事にされている姿勢に、(そこらがルーズな身としては)身につまされます。「領域性」の概念は、宮島社会学に大きな貢献になるだろうし、面白い相乗効果が出るのではないかと個人的には思いました。

?さらに網谷龍介先生から、「EUにおける社会政策ダイナミクス―超国家機関の自律的政策形成と政策の『市民権』化」(樫村志郎編『規整と自律』)を頂戴しました。
おそらく網谷政治学で正面からECJを扱ったものではないかと思いますが、EUにおける「社会的要素」−「市場統合」−「ECJ」−「政治的支持調達」の関係性がすっきり頭に入りました。
法的側面は政治学者としては中々手を出しづらいところなのかもしれませんが、そうも言ってられない、という感じです。

?上原良子先生より遠藤・小川編「グローバル対話社会」と「アステイオン:特集新しいヨーロッパ」を頂きました。前者では「EUにおける国境と文明の境界―越境し対話する空間へ」と後者では「ニコラ・サルコジ、グローバリゼーションへのフランスの闘い」をお書きになっています(いつもながら拙稿を引用いただき有難うございます)。

グローバル対話社会―力の秩序を超えてグローバル対話社会―力の秩序を超えて
(2007/09)
不明

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アステイオン67アステイオン67
(2007/11/21)
アステイオン編集委員会

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アステイオンの論考はおそらく現時点でもっとも包括的なサルコジ政権論になっていて、保守政権にあまり関心がわかない非職業的な者としては大変勉強になりました。

?最後ですが、遠藤泰弘さんより「オットー・フォン・ギールケの政治思想―第二帝政期ドイツ政治思想史研究序説」を頂きました。

オットー・フォン・ギールケの政治思想―第二帝政期ドイツ政治思想史研究序説 (21世紀国際史学術叢書)オットー・フォン・ギールケの政治思想―第二帝政期ドイツ政治思想史研究序説 (21世紀国際史学術叢書)
(2007/12/28)
遠藤 泰弘

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帝政ドイツは全くもっての門外漢ですが、ドイツ史を眺めていてもっとも興味をそそられる時代でもあります。その歴史的展開が思想史的な観点から評価されていて、思想史研究の魅力を改めて感じることができました。有難うございました。

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