ル・モンド・ディプロ編集長来日。

関係各位
2006年8月28日
ご案内
 
 このたび国際平和研究所(PRIME)は、フランス・ルモンドディプロマチーク紙の総編集長のイニャシオ・ラモネ氏をお迎えし、講演会および交流集会を開催することとなりました。
 同氏は、冷戦期後の経済のグローバル化現象の分析と批判的考察を早くから、正面から手がけてきたジャーナリストです。また、投機的金融取引きに対する国際的課税(通称トービン税)の提案や「もうひとつの世界は可能だ」という既存の世界経済秩序を問い直すキャンペーンを社会運動(たとえば世界社会フォーラム)を通じて実現する試みをしている実践家でもあります。とりわけ、1997年12月に彼が「市場を非武装化すること」というタイトルの社説を書き、そのなかで「トービン税」の実施を訴えたことが、現在、いわいる反グローバリゼーション運動の中心団体として活躍している団体、アタック(ATTAC)の創設につながったことはよく知られています。
 講演では、「ヨーロッパにおけるもうひとつのグローバル化(仮訳)altermondialism」というテーマでお話していただく予定です。
 また、講演後、ラモネ氏を囲んで、日本の社会・市民運動に携わる方々との交流集会を予定しています。日本・アジアからの問いかけも同氏に時間の許す限り紹介し、交流できればと思っています。
 ぜひご参加いただければと存じます。交流集会にご参加いただける場合には、あらかじめ、お名前と人数をお知らせ下さい。

   イニャシオ・ラモネ(Ignacio Ramonet)氏のプロフィル:
1943年、スペイン生まれ。記号論・文化史(パリ)で博士号。1991年より『ルモンド・ディプロマティック』社主・編集主幹。隔月刊『マニエール・ド・ボワール』編集主幹。パリ第七大学(ドニ・ディドロ)教授。カルロス三世大学(マドリッド)ならびにペテルスブルグ大学(ロシア)の客員教授
邦訳書に、『マルコス・ここは世界の片隅なのか――グローバリゼーションをめぐる対話』(湯川順夫訳、現代企画室、2002年)、『力の論理を超えて――ル・モンド・ディプロマティーク1998‐2002』(NTT出版、二〇〇三年)、『21世紀の戦争――「世界化」の憂鬱な顔』(井上輝夫訳、以文社、2004年)、『グローバリゼーション・新自由主義 批判事典』(杉村昌昭ほか訳、作品社、2006年)など。なお、池澤夏樹著『新世紀へようこそ2』(光文社)に、池澤夏樹との対談が掲載されている。

■公開講演会
<日時>2006年9月28日(木)16:25〜17:55
  <場所>明治学院大学白金校舎 2号館2302教室(入場無料) 
  <司会>吉原功氏(PRIME所員、社会学部教授)
  <通訳>斉藤かぐみ氏(ル・モンド・ディプロマティーク日本語電子版発行人)
■交流集会
  <日時>2006年9月28日(木)18:30〜20:30
  <場所>明治学院大学白金校舎 本館10階大会議場
    <通訳>コリン・コバヤシ氏(予定)
*交流集会は、参加費無料です(ささやかなお飲み物を用意しますが,持ち込み歓迎です)。
*交流集会お申し込み先:国際平和研究所  
メールかファックスにて、お名前、ご所属、人数をお知らせ下さい。
Tel:03(5421)5652/Fax:03(5421)5653
E-mail: prime@prime.meijigakuin.ac.jp
URL:http://www.meijigakuin.ac.jp/~prime/