先生の先生がやってきた。

ボクの先生の先生が街にやってきた。
道中、学生に「ボクの先生の先生の講演会に行くんだよ」というと、センセイの先生はそもそも誰なんですか」と訊かれた。そっか、この人にとっては「センセイの先生の先生」になってしまうのか。

先生の先生の話は相変わらず明るく、前向きで、楽しく、面白く、しかも鋭かった。

先生の先生の前では、当たり前だけど、ボクの先生は生徒になっていた。そうすると、生徒であるはずのボクは何者でもない。

先生の先生になるには、まだ道のりは遠い。